
SharePoint Online および OneDrive における外部共有の認証方式について、従来の「SharePoint Online One-Time Passcode(SPO OTP)」から「Microsoft Entra B2B」へ移行することが Microsoft より発表されました。
この変更により、外部共有の認証方式が Microsoft 365 全体で統一される一方で、これまで SPO OTP を利用していた外部ユーザーについては影響を受ける可能性があります。
特に、以下の点について気になる方も多いのではないでしょうか。
- 過去に共有した外部ユーザーはどうなるのか?
- 既存の共有リンクは利用できるのか?
- 管理者は何を確認すればよいのか?
本記事では、SPO OTP 廃止の概要やスケジュール、想定される影響、管理者が実施すべき対応について解説します。
SharePoint Online ワンタイムパスコード(SPO OTP)とは?
SharePoint Online および OneDrive では、ファイルやフォルダーを「特定のユーザー」に対して外部共有することができます。
共有されたユーザーは、Microsoft アカウントや組織アカウントを保有していない場合でも、メールアドレス宛に送信されたワンタイムパスコード(OTP)を入力することでアクセスできる仕組みが提供されていました。
この認証方式が「SharePoint Online One-Time Passcode(SPO OTP)」と呼ばれている機能です。
何が変更されるのか?
Microsoft は、SharePoint Online および OneDrive の外部共有認証を、SharePoint 独自の認証方式(SPO OTP)から Microsoft Entra B2B へ移行することを発表しています。
今後、外部共有の認証が Microsoft Entra B2B を利用する方式へ統一されることにより、以下が可能になります。
- Microsoft 365 全体で認証方式を統一
- 外部ユーザーのライフサイクル管理を強化
- 条件付きアクセスの適用
- ゲストアカウントの一元管理
移行のスケジュール
Microsoft が公開している最新情報では、以下のスケジュールで移行が進められています。
※スケジュールは変更される場合があります。
▼2026年5月以降
・新規の外部共有が Microsoft Entra B2B を利用する方式へ順次移行
▼2026年10月
・SharePoint Online One-Time Passcode(SPO OTP)廃止開始
※ゲストアカウントが存在しない一部外部ユーザーでアクセス不可となる可能性があります。
▼2026年10月末
・SPO OTP 廃止完了
想定される影響
影響を受ける可能性があるのは、過去に外部共有したファイル、フォルダー、SharePoint サイトなどで、特に “共有先がゲストユーザーとして登録されていない” 、 “過去に SPO OTP のみで認証していた” 場合です。
Microsoft Entra B2B への移行後にファイルやフォルダーへアクセスできなくなる可能性があります。
管理者が実施すべきこと
SPO OTP 廃止後に新たに外部共有を行う場合は、外部ユーザーは Microsoft Entra B2B のゲストとして登録・管理されます。一方で過去に共有された外部ユーザーについては、特に重要な取引先や委託先は、Microsoft Entra B2B ゲストアカウントの有無によって影響が生じる可能性があるため、事前の確認を推奨します。

理解しておきたいポイント
SharePoint Online 独自のワンタイムパスコード認証(SPO OTP)は廃止されますが、外部共有機能そのものが廃止されるわけではありません。
今後は Microsoft Entra B2B が認証基盤となり、外部ユーザーは組織アカウント、Microsoft アカウント、または Email One-Time Passcode(OTP)を使用してサインインします。
そのため、今回の変更は「OTP 認証の廃止」ではなく、「外部共有時の認証基盤が SharePoint Online から Microsoft Entra B2B へ移行すること」と理解すると良いかもしれません。
また、「選択したユーザー」による共有を含む既存の外部共有機能は引き続き利用できます。
よくある質問
Q. 既存の共有リンクはすべて作り直しが必要ですか?
いいえ。既存の共有リンクを再作成する必要はありません。
Q. Microsoft アカウントがないと利用できませんか?
いいえ。Microsoft Entra B2B では Email One-Time Passcode(OTP)による認証がサポートされています。
Microsoft アカウントや組織アカウントを持たない外部ユーザーでも、メールで受信したワンタイムパスコードを利用して認証できる場合があります。利用者の操作は従来の SPO OTP と似ていますが、認証基盤は Microsoft Entra B2B へ変更され、外部ユーザーはゲストユーザーとして管理される点が大きな違いです。
Q. すべてのテナントが対象ですか?
はい。Microsoft は本変更を全テナント対象の変更として案内しています。
現時点で直ちに大きな影響が発生するわけではありませんが、外部共有を多く利用している組織では、今のうちから共有状況やゲストユーザーの管理状況を確認しておくことをお勧めします。
