Microsoft 365 の Teams を使用しているユーザーは、個人アカウント(Microsoft アカウント)で Teams を使用するユーザーと 1:1 またはグループでのチャットができるようになります。2021年12月頃から機能展開が始まっており、2022年1月中旬には全ての Microsoft 365 テナントに展開完了する見込みのようです。
企業によっては個人アカウントとの情報のやり取りを制限しているところもあるかと思います。必要に応じて有効/無効の設定を行っていただければと思います。
有効/無効の設定方法
設定は Teams 管理センターまたは PowerShell にて行うことが可能です。
Teams 管理センターの場合は、[ユーザー] > [外部アクセス] と進んで表示されたページの [組織が管理していない Teams アカウント] セクションで組織全体の設定を行うことが可能です。機能自体の有効/無効の制御に加え、機能を有効化した場合は個人アカウント側からのチャットの可否の制御を行うことができます。
PowerShell による設定例
PowerShell の場合は以下のコマンドレットを使用して、組織全体またはユーザー単位での設定が可能です。
- テナントレベル:CsTenantFederationConfiguration
- AllowTeamsConsumer:機能自体の有効/無効の制御
- AllowTeamsConsumerInbound:個人アカウント側からのチャットの可否
- ユーザーレベル:CsExternalAccessPolicy
- EnableTeamsConsumerAccess:機能自体の有効/無効の制御
- EnableTeamsConsumerInbound:個人アカウント側からのチャットの可否
例1)テナント全体で機能を無効化する。
Set-CsTenantFederationConfiguration -AllowTeamsConsumer $false
例2)テナント全体で機能を有効化する。ただし、チャットを開始できるのは組織内ユーザーのみとする。
Set-CsTenantFederationConfiguration -AllowTeamsConsumer $true -AllowTeamsConsumerInbound $false
例3)ユーザー(user@xxx.com) を個人アカウントとのチャット不可の状態にする。
① 個人アカウントとのチャット機能を無効化したポリシーを作成する
New-CsExternalAccessPolicy -Identity (ポリシー名) -EnableTeamsConsumerAccess $false
<実行例>
New-CsExternalAccessPolicy -Identity Policy01 -EnableTeamsConsumerAccess $false
② 作成したポリシーをユーザーに割り当てる。
Grant-CsExternalAccessPolicy -Identity (ユーザーメールアドレス) -PolicyName (ポリシー名)
<実行例>
Grant-CsExternalAccessPolicy -Identity user@xxx.com -PolicyName Policy01
③ユーザーに割り当てたポリシーを確認する。
Get-CsOnlineUser -Identity (ユーザーメールアドレス) | fl ExternalAccessPolicy
<実行例>
Get-CsOnlineUser -Identity user@xxx.com | fl ExternalAccessPolicy
※ 2022/01/06 時点では EnableTeamsConsumerInbound を指定して New-CsExternalAccessPolicy を実行することはできませんが、今後の機能展開や PowerShell モジュールの更新により実行できるようになると思われます。